さて、八重歯が欲しくて始めた2回目の歯並び治療でしたが、想像以上にかなり大掛かりな治療となってしまいました。
治療内容としては、まず下の歯を矯正をして整え、そして上の歯2本のセラミック治療+6本のラミネートベニア。
そしてホワイトニングをすることになりました。
先にbefor afterの画像です。
befor
after
どうでしょうか?
「八重歯」とまではいきませんが、かなり外向きの歯並びになり、若干八重歯っぽい感じにはなりました。
歯の大きさも整いましたし、確かに笑った時に全体的に歯が見えるようになり、少し口角も上がるようになりました。
しかし、
治療期間にして、約2年。
費用は総額140万円+遠方からの交通費
金銭的にも、時間的にも、精神的にもかなり辛かった治療になりました。
では、長い長い、治療経過をご報告します。
①親知らずの抜歯
さっさと歯の治療をして念願の八重歯もどきをつくりたかったのですが、この時点で、まだまだそれは先の話でした。
(この時はそんなに先だと思っていませんでした)
私は下に2本の親知らずが生えていました。
まず、この親知らずを抜歯しないと、下の歯の矯正のスペースが確保できないため、矯正治療が始められません。
私の行った審美歯科では外科的な治療は行なっていないとのことで、別の歯科口腔外科を紹介され、そこへ数回通って抜歯することに。
親知らずは、砕いて抜歯して、歯茎を縫ってもらいました。
親知らずを抜くとかなり腫れると思っていましたが、思ったより腫れも痛みもありませんでした。
担当の歯科医の腕がよかったのかもしれません。
②下の歯の矯正
親知らずを抜いてスペースの確保ができたので、ようやく次のステップへ進めます。
次は下の歯の矯正です。
矯正費用は35万円、通院期間は1年程で、1ヶ月〜2ヶ月おきの通院でした。
この時期が非常に長く感じました。そして辛かったです。
大人の矯正は歯茎が硬くなっているため、歯が動きにくく時間がかかり、また歯が動く時の痛みも伴います。
歯を無理やりワイヤーで動かすので、毎回調整する度に、じわじわと締め付けられて本当に痛かったです(泣)
それだけではありません。
矯正器具が唇に引っかかり、口の中も痛くて、唇と口の粘膜は常に荒れたまま。
そして、話しにくく、矯正中はずっと滑舌も悪い状態でした。
③下の歯の矯正の維持
下の歯の矯正が一旦終了しました。
下の歯並びは見間違える程よくなりました。
しかし、矯正器具を外した後は戻りがあるため、硬めのマウスピースみたいなものをずっと装着しなければならないとのことでした。
矯正したら終了…!
ではなかったのです。
最低でも寝る時だけでも装着しないと、せっかくお金と時間をかけて行った歯並びが戻ってしまいます。
この管理が面倒で、結局下の歯の戻りがあり、この後も何度か調整に通いました。
結局、マウスピースでの管理は私には難しく、下の歯の裏側に半永久的に金属を取り付けて歯並びを維持することになったのです。
これは今でも付いています。
④歯のホワイトニング
矯正が終わったら、次はホワイトニングです。
ホワイトニングを行なってトーンアップすることで、セラミックの歯も白い歯を選択できます。
セラミックの治療に移る前に、数回ホワイトニングに通いました。
ホワイトニングは、まずオフィスホワイトニング(薬剤を歯に塗って光を当てて白くする)ものと、ホームホワイトニング(予め歯型を作り、自宅で薬剤を歯型に入れて白くする)を併用しました。
オフィスホワイトニングは、効果は早いですが、かなり知覚過敏になって辛かったです…。
ホワイトニングして数日は、風が当たっただけでも歯が染みて痛くて、すごく不快でした。
もう、途中で断念を考えたくらい…
ホームホワイトニングは、効果が穏やかな分、歯の染みや痛みは少ないですが、数時間は薬剤を塗ったマウスピースを装着していなければならず、かなり面倒。
それに、装着中はかなり不快です。
しかも、オフィスホワイトニングよりはマシですが、やはり染みてしまい知覚過敏にはなります。
結局、ホームホワイトニングはやったりやらなかったり…
そんな感じでも、辛い思いをした甲斐あって、歯のトーンはかなり白くなりました。
(辛すぎてもう二度とやりたくない治療です。)
⑤上の歯2本の治療開始
いよいよ…
いよいよ上の歯の治療です。
まず前歯2本は元々差し歯だったので、元々の差し歯を壊し、土台からの治療となりました。
今の差し歯の土台では、歯がぐらついているため、根本的なところから治療が必要だったのです。
そして、仮歯をデザインして装着し、数日間噛み合わせや歯の状態の様子を見ます。
この期間は、仮歯の前歯だけがデカく、しかも出っ歯ぎみのデザインにされ本当に不快でした…。
しかも、借り装着のため度々取れそうになる…。
前歯が取れたら大変なので、かなり気を使って生活していました。
前歯2本だけの仮歯の状態↓↓↓
前歯の存在感がハンパないです…。
⑥ 上の歯8本の治療開始
前歯2本の土台治療が終わったら、前歯全体の治療に入りました。
前歯以外の他の歯6本は、大幅な形の変更はないためラミネートベニアで対応する予定でした。
ラミネートベニアは、差し歯とは違って自分の歯を少し削って、表面だけセラミックを被せます。
これも、仮歯で形を何度も整え、歯科技工士さんと何度も何度も打ち合わせして整えていきます。
ここでは、本当に神経をすり減らしました。
歯科技工士さんのセンスもありますが、こちらの要望をうまく表現して伝え、それが技工士さんに伝わらないと、またやり直しです。
これが、本当にうまく伝わらないのです。
自分の思い描いている形を伝えるのですが、いざ作ってもらうとちょっと違う…という結果に。
細かい調整を依頼すると、今度はさっきまでは良かったところが変わってしまって、理想とはまた遠ざかる…
そこで、さらに修正を依頼すると、今度は「さっきの方が良かったじゃん!」ってな具合で、希望からまた遠ざかってしまう…
もういっそのこと私に作らせてくれ!!と言いたくなるほどうまくいきませんでした。
歯は3Dなので、ちょっとした角度、形の変化で全く印象が変わってきます。
そして、きちんと噛み合わせも考慮しなければならないため、自分の理想が通ったとしてもその通りにならない場合があるのです。
本当に厄介です。
でも、数百万の大金を払っていますし、今までの過程もありますから、ここまできて妥協はできません。
こうして、ここからも数十回、歯型をとっては仮歯作成、装着、修正、また歯型をとる…の繰り返しで、本当に気の遠くなる治療が続いたのです…。
仮歯状態↓
仮歯は、簡易的な作りで、8本すべて連結して作られるためかなり不自然。しかも、色も黄色いです。
この間はほぼマスクで過ごし、なるべく口元は見せないようにしていました。
期間も長引いていたため、通院の大変さと、不自然な歯並びで過ごす期間を過ごすことで、だんだん私の精神状態も限界を迎えていました。
⑦八重歯作成
前歯2本のデザインは比較的スムーズに決まったのですが、八重歯のデザインには難渋しました。
角度が難しいのです。
歯科技工士さんの提案するデザインで納得できればいいのですが、私が思う八重歯と全く違うのです。
はじめにデザインされたのは、ただ尖って長いだけの八重歯。
私の思う八重歯はこんな感じ。
八重歯が盛り上がっていて、笑った時に唇が引っかかるイメージです。
これがなかなか伝わらず、疲れてきてしまいました。
何度作り直してもらってもこのようにらならなかったのです。
⑧治療の終わり
微調整を続け、もう調整しすぎてよくわからなくなってきてしまいました。
通院の為の交通費も遠方のためかなり辛く、また仕事の休みの度に治療だったので、全く自由時間がなく、頭のことは歯のことばかり。
仮歯の期間が長引き、口元と人目を気にしながらの生活。
はっきり言って疲れました。
途中でもういいや…と思ってしまったのです。
最終デザインで、仮歯でオッケーを出して、セラミックの歯を作成してもらいましたが、いざセラミックの歯を当ててもらうと、これまた仮歯の時とはまた違って見えるのです。
それもそう。
セラミックは仮歯とは材質も色も違います。荒削りの仮歯からきれいにデザインされているため、若干デザイン間違い、形や見え方も変わって見えるのです。
完成した本歯が、まるで私の思っていたものとは違っていたため、もう少し要望を伝えたところ、仮歯からやり直しになりますと告げられました。
もう、この時点で限界。
また通院をし直すことや、仮歯でまた生活しなければならないことを考えたら、もう耐えられないと思ってしまい、納得はいきませんでしたが、結局それでOKを出してしまったのです。
納得いかない仕上がり
もう一度、befor、afterの画像を載せます。
befor
after
一見、比べるとはるかにafterがきれいに見え、成功のように思えますが、私的に不満な点がたくさんあります。
治療してよかった点
- 元々の差し歯の前歯のぐらつきがなくなった
- 前歯がきれいになった
- 前歯を前より引っ込めることができた
- 歯の大きさが均一になった(以前は前歯二本が大きすぎた)
- 歯の軸が平行になり、笑った時奥の歯までよく見えるようになった
- 若干口角が上がった
- 下の歯の歯並びがよくなった
- 歯が白くなった
- 八重歯っぽい感じになれた
不満な点
- 歯が白すぎて不自然→もっとトーンを落とせばよかった
- 前歯の隣の歯をもっと小さくしたかった(八重歯がめだつように)
- 八重歯の角度が内側すぎた
- そもそも8本も直す必要があったのか謎
高い金額を出したのですが、治療に疲れてしまい、私が自分に負けました。
今考えると、もう少し頑張っていればもう少し理想通りになれたのではないかと思ってしまいますが、今あの時に戻れと言われても、やはり辛すぎて、諦めて妥協していたと思います。
歯科医師への不満
私の通っていた歯科医は、モデルや有名人も多く通う歯科医でした。
メディア的に医師の腕や評判は良いのかもしれませんが、医師が診察に着くのは本当にたまにで、私は若い歯科技工士さんとのやりとりがほとんどでした。
医師がもっと関わってくれていればもう少し違った結果になったのではないかと思ってしまいます。
どうしても、有名人ひいきになっているように思えてなりませんでした。
そして、毎回のように、医師が患者の前でよくスタッフを怒鳴っていました。
本当にそれが不快でなりませんでした。
医師の態度も横柄で、言いたいことも言えないような感じだったので、治療中はずっと億劫でした。
お金と時間をたくさんかける治療であるからこそ、医師やクリニックとの信頼関係は大事です。
医師の態度といい、歯科技工士との相性といい、私的に納得できるものではありませんでした。
その結果が、歯の出来にも反映されていると思えてなりません。
治療から7年
治療して年数が経ちましたが、歯が取れたり欠けたりすることもなく、全く問題はありません。
始め、白すぎると感じた歯も、少しは馴染んできました。(見慣れたせい?)
やはり、治療の際妥協した点は今でも納得はいっていません。
理想の八重歯への憧れは、いまでも捨てきれず、またお金と気力があれば八重歯だけでも作り直したいなとは思っています。
これから歯の治療を考えている方、八重歯を作りたいと思っている方の参考に、少しでもなればと思います。