近年、ヒト臍帯幹細胞サイトカイン療法という新しい治療法が注目されています。
この治療は、アンチエイジングの効果がとても高い治療法です。
肌自体を強くしてくれるため、赤ら顔も効果があるとされていますが、今回はそのヒト臍帯幹細胞サイトカイン療法について、噛み砕きながら詳しく書いていきたいと思います。
ヒト臍帯幹細胞サイトカイン療法とは
まず、サイトカインとは幹細胞が分泌する成長因子などのタンパクの総称のことです。
細胞同士の命令を伝達するという重要な役割があり、主に細胞の増殖・分化 修復が促されます。
このサイトカインを作ってくれる元となる幹細胞は、10代からどんどん減少していき、40代に入ると生まれた時と比較してわずか5%まで減少してしまいます。
この急激な減少によって、細胞間の伝達が滞り、新陳代謝が衰えてしまい、老化につながってしいます。
歳をとると、傷が治りにくくなったり シミやしわ、たるみなどといった老化現象が出るのは、幹細胞や幹細胞が分泌するサイトカインの減少によるものなのです。
老化に伴って減少したサイトカインを補うことで、確実で効果の高いエイジングケアを促すことが期待できるのです。
臍帯(へその緒)幹細胞
「ヒト臍帯サイトカイン療法」の臍帯とは、「へその緒」のことです。
へその緒は、お母さんから赤ちゃんに栄養を運ぶ重要な血管です。
このへその緒の中には、実はたくさんの幹細胞が含まれているのです。
赤ちゃんは、母親からこの幹細胞をもらうことで、どんどん体を成長させ育っていきます。
ヒト臍帯幹細胞サイトカイン療法は、このヒト由来の臍帯の幹細胞を培養し、そこから得られた血清内のサイトカインを製剤化させ作られます。
臍帯幹細胞サイトカインの成分
含まれるサイトカイン成分の種類は、アンチエイジングに最適なものばかりです。
IGF-1 [インスリン様成長因子1]
- 新しい皮膚を作り出し、しわの予防と解消
- コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の増加
- 顔や体の無駄な脂肪を燃焼させる
- 皮膚感触を良くする
- 毛根を刺激し、髪の毛を強くする
IGF-2 [インスリン様成長因子2]
- 細胞の修復
- 細胞のリニューアル
- 筋肉の改善
- 骨密度の増加
IGFBP [インスリン様成長因子結合蛋白質]
- 細胞の成長を促進
- 新しい皮膚細胞創生
- MCP-1 [単球走化活性因子]
- マクロファージの増殖刺激と細胞活性化
- 老化細胞・異物・過剰生成メラニン色素などの除去
IL-8 [インターロイキンファミリー]
- 表皮細胞の増殖、抗炎症作用に起因する創傷治癒の向上
M-CSF [マクロファージコロニー刺激因子]
- 細胞の増殖、分化および活性化に必要なサイトカイン
- シミの改善
- シワの改善と予防
- 肌の弾力、ハリの改善
- 肌の引き締め
- たるみの解消、リフトアップ効果
- 滑らかな肌感
- くすみやクマの改善
- 赤みの改善
- ニキビ跡の修復
- 美白効果
- 肌のうるおい
- 肌の柔軟性
- アトピー性皮膚炎の改善
など、多岐に渡ります。
大概の悩みは解消されてしまうでしょう。
具体的な治療法
注射、点滴などあらゆる方法がります。
ダーマローラーのような細い針が付いたもので肌に穴を開け浸透させる方法を採用している病院もあります。
また、オスモインジェクターと呼ばれる薬液を入れる容器と針が一体型になっているデバイスで肌に注入する方法もあります。
極細の針が20本付いたデバイスで、均一に、確実に肌に薬液を浸透させてくれ、肌の浅い部分にしか針が到達しないため、痛みや出血もほとんどないという画期的なものです。
調べてみると、まだ導入しているクリニックは多くありませんが、大手の美容外科でと導入しているところもあります。
本気でアンチエイジングを!!という方は試してみても良いかと思います。